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ロス・グラシアレス国立公園 ペリトモレノ氷河 その1 カラファテに着いた翌日は、朝からロス・グラシアレス国立公園の「ペリトモレノ氷河」を目指してバスで出かける。約80kmの道のりで所要2〜3時間。 ロス・グラシアレス国立公園 グラシアールはスペイン語で「氷河」の意味。その名の通り、ここには、大きな氷河だけで50個近くもあるそうだ。太平洋からの湿った空気がアンデス山脈にぶつかり、大量の雪を降らせ、氷河となってアルゼンチン側に流れる。そして、ここの氷河の特徴は、動きが活発であること。その結果、氷河の先端では、大小の氷の塊が崩れ落ちる壮大なシーンを見ることができる。 もうひとつメジャーな氷河が「ペリトモレノ氷河」。こちらは、ウプサラ氷河よりやや小ぶりで、全長35km、先端部分の幅が5km、高さが60〜100m。特に流れが速いのが特徴で、中央で1日2m、端で40cm進んでおり、この速い移動により崩落が起きる。随分前になるが、自動車のCMに使われたのがこの氷河だと思うが、確か「これを見るためだけに休暇を取った」みたいなコピーで、ちょっと強烈に焼き付いた。 氷河 氷河と言っても、何だかピンとこない。実際、氷河の上を歩いても、ただの積雪とそう違いはない。流れが速いペリトモレノ氷河ですら、1日2mの移動であって、上に乗っても移動していることは感じないだろう。単純に約7分で1cm移動する計算だ。また、辞書によれば、「万年雪が、その上層に降り積もる雪の重みで圧縮されて氷塊となり、低地に向かって徐々に流れ下るもの」が氷河。実は、この圧縮された氷塊というのが、すごい。新雪のときは、100kg/立方メートルだが、1年経つとかなり押し潰され、500kg/立方メートルになる。そして、融解、再氷結を繰り返すと、1立方メートルあたり、1トン近くになる。パタゴニアの氷河は、先端が水に面していて、氷河が水面に崩れると、パンッと銃声のようなすごい音がする。高々1m四方の塊でも、1トンもあるのだから、その衝撃音はすごい。 バスからフェリーへ アルゼンチーノ湖に流れ込むテンパノス水道(河のようなもの)の先に、モレノ氷河の先端がある。この水道の入り口でバスを下り、フェリーに乗り換え、クルーズしながら、モレノ氷河を目指す。 30分くらい進んだ頃、フェリーの向かう先に、そそり立つ氷の壁が近づいてくる。これがモレノ氷河だ。氷河に水道から近づく観光の遊覧船も、何隻か出ているが、我々は、氷河には近づかず、左手陸地の船着場にフェリーを着け上陸する。これから、この氷河の接する山道を通り抜け、氷上をトレッキングする。沿岸は、森林も生育していて意外に緑も多い。 10〜20分ほど歩いたところで、靴にアイゼンを装着してくれる場所があった。ひとりずつ、椅子に座ると、係りの人が、アイゼンを紐で靴にくくり付けてくれる。アイゼンとは、硬くなった雪にしっかり食い込む爪の付いた金属の靴底。これで、準備万端。山岳ガイドさんに付いてトレッキングに出発。 (続く) |